浜松・奈良・大阪-折口信夫をめぐって-

先日浜松に行った際、井伊谷の地域遺産センターで「ひよんどりとおくない」の展覧会が開催されていたので拝見した。

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大河ドラマの直虎のセリフにもでてきた「川名のひよんどり」などにかかるお面や映像が見られて、楽しくみることができました。ひよんどり、は火踊りからきているようだ。この浜松の北に位置するあたり遠州北部には折口信夫も関心を寄せた天竜の西浦というところに田楽もあり、信州南部、三河地方と古典的な芸能が残る地域としても注目される。一度見てみたいもんだ。

 浜松でお世話になっている方から、このひよんどりにしてもおくないにしても、春日若宮の御祭りや東大寺の修二会の民間版といっていいものではないか、との話を聞いて、成る程と思ったことがある。

 

 先週、17日は春日若宮御祭りの日だった。

 こんな規模のお祭りが今なお行われていることに驚きすら覚えることもある。

 

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東遊、細男、能、田楽などなど、ほんとに古典芸能の宝庫。

大地に響く大太鼓の音もいい。

折口信夫が若宮の研究という論文を書いている。

遷幸・還幸の儀の行列に関して「招かれざる客」というようなものとみられるとの記述があったり、このことについてははまた考えないといけないと思うけど。

いつ見に行っても、奈良が社寺との関係で成り立っている地であることを痛感する。

 

昨日は大阪へ出た。

行き先の近所に折口信夫の生誕地の碑があるようだったので、行ってみた。

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ここで生まれた、という訳ではなく、この付近で生まれた、ということのようで、明治の、その頃の雰囲気は失われてしまっているのだろうけれど、感慨深いものもあった。

恩師もこの地を訪れたのだろうか。

今年は羽咋にも行ったし。

最近、折口信夫に関心をもったのも、数年前に浜松に行った際、「モロード様」という神様を祀った社を見て、折口の「マレビト」との関係があるのかな、と思ったことによる。これからも追いかけていくことになるんだろうなと思う。