落語と奈良
昨日は京都府民ホールアルティにての柳家喬太郎独演会を聴きに。
相変わらずの、というか、喬太郎ワールドを堪能しました。
トリのネタは出だしをきいたところで抜け雀かと思ったけど、マクラからすれば違っていて当然で、途中でガヴァドンが登場し、終わってみれば抜けガヴァドン。流石という感じ。
だからというわけではありませんが、今日は春日さんに行く機会があったので、落語に関わる話題をひとつ。上方落語の中にはそう多くはありませんが、奈良が舞台となっている噺もあります。よく知られているのは「鹿政談」。この度のご造替の奉祝落語会でも捧げられた噺。
これに登場するお奉行様は根岸肥前守と曲淵甲斐守。米朝師匠の音源にもこの両方のものがあります。一度、リクエストに応じて幕末の川路聖謨で演られたことがあるという記事を読んだことがありますが。
春日さんにはこの根岸肥前守のために捧げられた灯籠があります。
鹿苑に近い場所で、台のところに「寧楽町中」とあり、灯身に「武運長久」とあるので、離任の際に町の人が寄進したもののようです。
灯籠が捧げられるくらい、落語に出てくるように名奉行だったのでしょうか。