五條市の名家その2−藤岡家
五條新町からは少し離れていますが、宇智というのか近内というのか、そこに藤岡家住宅があります。
奈良県初の官選知事で、俳人でもある藤岡玉骨が暮らしていたところ。
藤岡玉骨(長和)は官選知事として佐賀や和歌山などの知事を務めたのち、五條に戻り、高浜虚子に師事し、与謝野鉄幹夫婦などとも親しくされた方だとか。
藤岡家住宅は今はNPO法人「うちのの館」さんが管理されているとのこと。
見学すると、とても丁寧に説明してくださいます。それに、説明していただきながら見て回らないと、家の中で迷ってしまうほどだと思います。
離れのふすま絵。中央の机を琵琶湖に見立て、廻りの襖に近江八景が描かれています。写真は勢多の唐橋と彦根城。
屋久杉を使った障子の細工。細かい丁寧な仕事。今の大工さんでは難しいんだそうです。
離れの軒下。人が入って話などを聞かれないよう、石垣作りになっているのだそうです。
欄間が光の具合で影絵のようになって見えます。
お茶や食事もいただくことができ、いい感じでした。
いろんな活用の仕方ができそうな、いいお宅です。
もっといろんな人に見てもらい、活用してもらえたらな、と思いました。