念願の山−劔岳へ

 うーん、4時頃に目が覚めた。まだ体が山用なのかな。

 次の現場までちょっと間があるようなので、ここしかなさそうだと思い夏期休暇をとりました。

 天気も良さそうだし、夜行バスの切符もとれそうだったので、かねてから登ってみたいと思っていた劔岳へでかけることにしました。

 水曜日の仕事終了後、夜行バスで京都から富山へ。

 翌朝、7時前に富山に着いて、富山地鉄立山へ。立山からケーブルカーとバスを乗り継ぎ、10時前に室堂着。

 準備をして、10時に室堂を出て、野営場のある劔沢にむけ歩き始めました。

 地獄谷の硫黄ガスの臭いが鼻にツンときました。

 ひたすら登った雷鳥沢。今、思い返すと、この登りが体力的に一番きつかったように思います。

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 12時10分に劔御前小舎着。劔は雲に隠れて姿を見せてくれませんでした。午後にはガスが出るようなので、明日はなるべく早く発った方が良いなあと。

 お昼を食べて、1時前に小舎前を出発。ここから劔沢野営場までは下りで30分。

 テントを張って、一休み。夕方には雷雨がありました。

 夜は半袖シャツ2枚に長袖シャツ着てその上からカッパを羽織って、寝袋に入るという涼しさ(寒さ?)。今となってはうらやましい夜。

 空には満天の星でした。

 翌朝は4時頃起床。朝ご飯を食べて、テントに荷物を置いて、身軽にして5時45分にテントを発。

 

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 剣山荘へ向かう途中の劔岳が朝日に輝き、美しかったです。

 これから、あそこへ向かうのかと心地の良い緊張がありました。

 30分程で剣山荘着。軽く水を飲んで、登山開始。

 30分程登れば一服劔。少し休憩して、また30分程登り下りして、前劔に着いたのが7時。

 一緒になった人とお話などして10分の休憩。

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 前劔から劔岳へ向かう途中の平蔵の頭のハシゴと鎖。

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 これが名高いカニのタテバイ。緊張感がありました。

 そんなこんなで、鎖場を10ほど過ごすと、念願の山頂に8時25分に到着。

 山頂は快晴。天気には恵まれましたね。汗をかいた甲斐があったというものです。

 白馬や鹿島槍、富士などを見ることができ、爽快感バツグン。涼しかったなあ。

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 山頂で会ったおじさんによると、これがあの「長次郎谷」だそうです。地図をみても、そうかなあと。

 確か、『劔岳 点の記』では宇治長次郎が登ったのは7月だったと思いますが、よくもこんなところを登ってきたなあとしか思えない景色。

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 そして、これが平成16年に新設されたという三角点GPSで設置されたそうですが、柴崎測量官の測量した標高とは1m違っただけとか。ただただ感動。

 30分程山頂で過ごして、名残は惜しいものの、下山開始。

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 おうおう、こんな垂直ノボるんかい、って感じの場所もありましたね。

 高度感を存分に味わいました。

 それにしても、今回歩いた別山尾根は柴崎・宇治隊が登ろうとして登れなかったルートだとか。

 ここにルートを作るにはとても困難があったんでしょうね。そういう作業をして下さった方々には感謝と尊敬を捧げずにはいられない思いです。

 11時45分、劔沢に戻りました。

 劔岳山頂は雲で隠れていました。

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 念願だった劔岳ともお別れです。色とりどりのテントがキレイです。

 当然のことながら、いい山だったな。