「山の師匠」Nさん
現場の休憩時間に携帯をみたら、メールの着信があったので見てみたら、Nさんが亡くなられたのとこと。
一瞬見間違えたかと思いましたし、間違いではと。
体調を崩されているとは聞いていたのですが、まさかといった思いです。
Nさんは私にとっては「山の師匠」といっていい存在の方で、北アルプスの初縦走もNさんに連れて行ってもらいました。ブナ立尾根から烏帽子へ上がり、憧れの山であった黒岳の山頂に立ち、野口五郎や鷲羽岳、三俣蓮華岳を経て双六から新穂高へ下りる、いわゆる裏銀座コースでした。始めての縦走でしたが、天気にも恵まれ、非常に楽しかったなあ。
下山後は栂池から鎌池方面を回り、蕎麦を食べ、露天風呂へも連れて行って下さり、二人きりで自然の露天風呂に入ったことが思いおこされます。
その後も何度かお声をかけていただき、GWに登った常念岳では、前常念のあたりで吹雪かれ、やむなく幕営。次の日も雪は止まず、1日テントで過ごしました。その甲斐あってか、その翌日は好天で、穂高が絶景でした。
その時の穂高
唐松へ行った時は、朝3時に起こされ、寒さに震えながら日の出の写真を撮りました。
1月に山上ヶ岳へ行った時は、ラッセルしながら、小篠宿まで歩いたのも今となっては懐かしい想い出です。
写真が好きで、とてもお上手で、2006年には大阪のギャラリーで個展を開かれ、見に行かせていただきました。その時に出版された写真集の表紙の上高地田代池の写真が今日の斎場に飾られていて、改めて気に入っておられた写真だったんだなあと思うとともに、まだまだこれからだったのに、との悔しさがこみあげてきました。
栂池に別荘のようなものを作る用地まで準備され、その場所にも案内してくださり、あれこれと計画を話されていたのに・・・。
Nさん、いろいろ楽しい想い出をありがとうございました。
ゆっくり、お休み下さい。
合掌。