朝日ににおう・・・桜の噺

 出勤途中にみた桜が朝日に映えて綺麗だったので、クルマを停めて写真を撮りました。

 

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 本居宣長が詠んだ歌に
 「しきしまのやまと心を人とわば朝日ににおう山さくら花」
 というのがありますが、この桜は山桜ではないでしょうが、まさしく「朝日ににおう」という感じがしました。
 この場合の「におう」は、映える、とか、照り輝く、という意味だそうですが、古語って味があるなあと思います。

 出勤前のほんの2,3分の出来事ですが、幸せを感じたひとときでした。

 奈良と山桜のことでいえば、先日緒方直人さんが主演で放送されたドラマにも少しは触れられていたのかもしれませんが、笹部新太郎氏のことが思われます。

 氏は、第二次大戦の頃、直前頃だったのでしょうか、県知事の依頼があってのことのようですが、奈良から橿原神宮までの約15キロの道沿いに山桜を植えていったそうです。その桜は、戦争の時に燃料にするためとかで切られてしまったりしてもう残ってないそうですが、もし、いまこの桜が残っていれば、どんなに美しかっただろうかと思われてなりません。
 このあたりが、今後の奈良を考えるには、大事なことなのではないかなあと思ったりもします。

 今日はとても天気がよく、職場のすぐ横を流れる川沿いの桜並木には大勢の人が訪れ、お花見を楽しんでいるようでした。おだやかで和やかな春の一日、といったところでしょうか。