講座にて考える

 今年は現場班になったけど、昨年普及活用事業担当だったので、去年私が立案した市民の方々むけの考古学講座がこの夏から開かれている。センターの職員がどういうことをやっているのか、を知ってもらうことも大事だろうと思って企画したものだけど。
 文化財(遺跡・遺物)は「国(市)民の財産」、とか「地域のもの」とかよくいわれるけど、実際はその言葉どおりにはなっていないのが現実だろう。例えば、私のところでは一般の方がもし「○○遺跡から出た遺物を見せてほしい」と来られたら、その要望には応えられない可能性の方が高いだろう。
 現場に追われているということもあるけど、そういうことに真剣に向き合ってきたのかという疑問はある。
 去年行った事業も、こちらのやりやすかったもの、という性格のものが多く、市民の方々のニーズに応えられたか、となるとなかなかそういうものはできなかった。
 ニーズのみに応えてばかりではいけないことは充分わかるし、「啓蒙」とか「教育」というと余りに上から目線で適当な言葉が思い浮かばないけど、こちら側の発信するものと市民の方の要求に応えることのバランスをどうやってとっていったらいいのか、難しいく悩ましい今日この頃です。しばらく考えてみます。