上方の至宝

 今日は、三代目春團治師匠の喜寿記念の落語会に出かけました。

 場所はこれまた今何かと話題のワッハホール

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 始まりは、三代目師匠のこれまでを振り返る映像でスタート。普段の落語会とは違う、記念会らしい趣向。

 東京からは談春がゲスト出演。噺の中にでてきた「総合講釈」は秀逸だった。五七調のリズムの中に忠臣蔵はでてくるは源平はでてくるは、いくつもの噺を縦横無尽にかけめぐっていた。

 南光師は「壷算」。ところどころに枝雀師匠を感じることがあった。でも、南光師の噺として楽しく聞けた。

 でも、なんといっても、三代目師匠。羽織の脱ぎ方を見るだけでもお金を払う価値があると思う。噺は「いかけや」。十八番といわれる噺だ。舞台袖から高座へ歩いてこられる姿からして奇麗。舌足らずの子供を演じる時のお馴染みの口調。サゲは聞き取れないくらいの小さい声になるいつものしめ方。上方で「粋」を感じることができる数少ない噺家だと思います。

 

 四天王といわれた4人で、米朝師匠がよもやま噺に重きをおかれるようになった昨今、三代目師匠には一日でも長く高座で上方落語をつとめて欲しいと願ってやみません。

 至福の時間を過ごさせていただきました。